vCLS を削除する際、Retreat モードへの切り替えを実施する必要があり、初めて
Retreat モードへ切り替える場合には、以下 KB 80472 の手順で vCenter Server
の詳細設定にパラメータを追加する必要があります。
・vSphere Cluster Services (vCLS) in vSphere 7.0 Update 1 and newer versions (80472)
https://kb.vmware.com/s/article/80472?lang=en_us
-> Using the vSphere Client
<詳細に設定に以下を追加するパラメーター>
名前 -> [config.vcls.clusters.domain-c<number>.enabled] ※<number> は予め確認が必要
値 -> [FALSE]
上記 Retreat モードへの切り替えのパラメーターに誤った文字列を入力してしまった
場合、vCenter Server 再起動後に vSphere Client へ接続できなくなることや、
vCenter Server の詳細設定の値が変更できなくなってしまう事象が発生する可能性
があります。
本記事では誤ったパラメータを追加してしまった場合の修正方法について以下に記載
します。
vCenter Server の詳細設定に誤った値を追加してしまった場合の対処方法
まず前提として vCenter Server の詳細設定の各種パラメーターは以下ファイルに書き
込まれています。
/etc/vmware-vpx/vpxd.cfg
Retreat モードのパラメータを正しい文字列で追加できていた場合、vpxd.cfg には以下
のように記載されています。
(間違えた場合の記述は間違え方によるので記載しません。)
<vcls>
<clusters>
<domain-c1006>
<enabled>FALSE</enabled>
</domain-c1006>
</clusters>
</vcls>
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上記 vpxd.cfg は以下のようなパラメーターを追加した場合の記載となります。
<Retreat モードのために追加したパラメーター>
名前 -> config.vcls.clusters.domain-c1006.enabled
値 -> FALSE
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しかし、誤ったパラメーターを追加してしまった場合は上記例の vpxd.cfg とは異なる
記述が行われることとなり、結果 vCSA を再起動後に vpxd サービスが起動しなく
なってしまいます。
そのため、誤ったパラメーターを追加してしまった場合は、一度以下のコマンドにより
vpxd.cfg から <vcls>~</vcls> タグを全て削除してください。
※ 作業実施前には、念の為 vCSA を停止した状態でスナップショットを取得の上、
作業いただくことを推奨します。
sed '/<vcls>/,/<\/vcls>/d' -i /etc/vmware-vpx/vpxd.cfg
(vi コマンドで <vcls>~</vcls> タグを全て削除するのでも問題はありません。)
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上記コマンド実行後に vpxd サービスを再起動することを推奨します。
# service-control --stop vpxd
# service-control --start vpxd
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上記コマンドの実行により、vpxd.cfg からは誤ったパラーメーターが削除されますので、
改めて KB 80472 の手順をきちんと確認した上で、パラメーターを追加し直してください。
・vSphere Cluster Services (vCLS) in vSphere 7.0 Update 1 and newer versions (80472)
https://kb.vmware.com/s/article/80472?lang=en_us
-> Using the vSphere Client
参考情報
・vCenter is down after wrong configuration for vcls and reboot. (83383)
https://kb.vmware.com/s/article/83383