[VMware vSphere] Distributed Switch(vDS) で LACP を構成する手順

vDS を使用して LACP を構成する方法について記載します。

構成イメージ
vDS で LACP の設定手順
参考

構成イメージ

今回の構成のイメージ図は以下のようになります。

使用するバージョンは以下となります。

ESXi 7.0 U3o
vCenter Server 7.0 U3p

vDS で LACP の設定手順

vDS の作成

まずは vDS を作成します。

vDS [vDS_LACP-test] が作成できました。

LACP の設定

以下から LACP の設定を行います。

タイムアウトモードの [高速] は Distributed Switch バージョン 7.0.2 以降でのみ
サポートされます。

<参考>
・リンク集約グループの作成
　https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/7.0/com.vmware.vsphere.networking.doc/GUID-34A96848-5930-4417-9BEB-CEF487C6F8B6.html

vDS へ ESXi を追加

vmnic2 を LAG1-0 に割り当てます。

vmnic3 を LAG1-1 に割り当てます。

今回は vmk は他のスイッチで使用しているため、特に変更せず次へ。

以上で vDS へ ESXi の追加が完了しました。

物理スイッチ側の設定

物理スイッチ側では以下のように設定を行いました。

console(config)#interface range gi1/0/3-4
console(config-if)#channel-group 1 mode active

console(config)#interface range gi1/0/15-16
console(config-if)#channel-group 2 mode active

console(config-if)#show interfaces port-channel

Channel   Ports                         Ch-Type  Hash Type Min-links Local Prf
-------   ----------------------------- -------- --------- --------- ---------
Po1       Active: Gi1/0/3, Gi1/0/4      Dynamic  7         1         Disabled
Po2       Active: Gi1/0/15, Gi1/0/16    Dynamic  7         1         Disabled

Hash Algorithm Type
1 - Source MAC, VLAN, EtherType, source module and port Id
2 - Destination MAC, VLAN, EtherType, source module and port Id
3 - Source IP and source TCP/UDP port
4 - Destination IP and destination TCP/UDP port
5 - Source/Destination MAC, VLAN, EtherType, source MODID/port
6 - Source/Destination IP and source/destination TCP/UDP port
7 - Enhanced hashing mode

Po1 が 1 台目の ESXi、Po2 が 2 台目の ESXi で使用するPort-Chanel です。

VST Mode の構成にする場合は、Po1/Po2 に対して trunk の設定を行います。

分散ポートグループの設定

LAG1 をアクティブアップリンクに設定し、他のアップリンクは未使用のアップリンク
へ移動させます。

分散ポートグループに設定するロードバランシングの設定について、
KB 2034277の英語版では [発信元の仮想ポートに基づいたルート] を設定する
ように記載があり、日本語版では [IP ハッシュに基づいたルート] を設定する必要
があるような記載がありました。
(英語版の方が更新日は新しいため英語版を正として良いのか……)

・Configuring LACP on a vSphere Distributed Switch Port Group (2034277)
　https://kb.vmware.com/s/article/2034277?lang=en_us

　<日本語版>
　—
　アップリンクポートグループでのLACPの構成

　注：LACP が有効になっている LAG アップリンクポートグループを使用する
　すべてのポートグループでは、負荷分散ポリシーを IP ハッシュ負荷分散に設定し、
　ネットワーク障害検出ポリシーをリンクステータスのみに設定し、すべての
　アップリンクをアクティブに設定する必要があります。
　—
　<英語版>
　—
　Configuring LACP on an Uplink Port Group

　Note: All port groups using the LAG Uplink Port Group enabled with LACP
　must have the load balancing policy set to Route Based on Originating
　Virtual Port, network failure detection policy set to link status only,
　and all uplinks set to active.
　—

以下のような KB もありました。

・vSphere Distributed Switch teaming alarm triggered in vCenter Server (2057667)
　https://kb.vmware.com/s/article/2057667?lang=en_us
　—
　The vSphere Distributed Switch NIC teaming is using the IP Hash load
　balance policy. For more information, see NIC teaming in ESXi and ESX (1004088).
　—

試した限りの情報とはなりますが、どっちを設定しようが通信自体は正常に行えました。
(※本番で使用する際は要確認※)